11月20日金曜日の夜、妻の実家である延岡へ向けて大分道を日田走る・・
って、オイ!のっけからダジャレかよと思った方、こんにちは。
思わなかった方や、ダジャレに気づかなかった方は、
オヤジ度周波数を
↑UP↑めで読んでくださいね。
妻の実家で23日に法事があるので、20日(金曜)の夜から家族で帰省することにしました。
で、21、22日は五ヶ瀬川の河口サーフでヒラメ狙ったり、北川の中流でシーバス狙ったり、
近くの港や地磯をランガンしてイカ釣ったりメッチャ遊びまくろうと数週間前から計画して
いて、でも一人じゃツマランなと、大分の釣友である清末さんに声をかけようと思っていた
矢先に、その清末さんからメールが。
「3連休にみんな集まるよ。西さんも遊びにおいで~!」
嬉しい誤算に、もちのロンで「行きます!」と速攻返事をして、大分釣行が決定。
で、まずは家族を深夜延岡の実家へ送り届け、翌朝6時起きで大分へ向けて出発しました。
前夜到着した時には既に寝ていた義理のお父さんへの挨拶ができないままの出発となって
しまい、ちょっと心が寒かったです(爆)
義理の親へスジを通すのはなかなか難しいですね~
さて、約束の午前9時に少し遅刻して大分市内の大野川河川敷へ到着すると、
清末さん(キヨさん)が眠い目をこすりこすり準備に取り掛かっていました。
もうお一人は、以前私が釣り雑誌の仕事をしていた頃にお世話になった古山輝男さんです。
時々こうやってプライベートで清末さんのところへ遊びにいらっしゃるようです。
古山さんは、ここで説明する必要がないほどの有名な方ですね。
日本のゲームフィッシングの礎を築いた方々の中のお一人で、
JGFA(ジャパンゲームフィッシュ協会)の常任理事もお務めの方です。
思えば、私が20代半ばの当時、大分市にあるプロショップビッグワンのオーナー
首藤哲夫さん(故人)から、ゲームフィッシングとは何ぞや!資源とは何ぞや!
などについて厳しく教わりました。
魚を殺さないつもりなら、ちゃんと釣りあげてちゃんと逃がせ!とも厳しく言われました。
雑誌を作る者の責任についても厳しく言われました。
「おまえはポイントを教える雑誌を作りたいんか、
それとも、魚釣りは楽しいんやっちゅうことを伝えたいんか、どっちや」
会うたびに飛んでくる首藤さんのきつい言葉の数々は、いちいち耳に痛かったですが、
それでもそれらの言葉は釣り雑誌編集者として生きた時代の私をしっかりと
支えてくれました。
厳しい人でしたけど、私が雑誌のページを埋められずに苦しんでいる時には、
不思議と編集部の電話が鳴って、
「なんしよんか。記事で苦しみよるんやナインカ。
今大分釣れよるぞ。みんながおまえと付き合ってやる言うとるけぇ、はよおいで」
と、呼んでくれたものです。
当時編集部があった鹿児島から大分まで、当時は8時間かかりましたが、
真夜中に到着した私のカメラの前で仲間達は必ず良いドラマを見せてくれたものです。
そして、首藤さんやJGFAが中心となって開催したいくつかのイベントに、
関東から丸橋英三さん、古山輝男さん、相原元司さんなど、ゲームフィッシングの
草分け的な方々が参加していました。
この方々からも、ある時は間接的に、ある時は直接、多くのことを教わりました。
そう言えば、五ヶ瀬川での私のレコードフィッシュは、シーバスパーティーの翌晩に、
相原元司さんと首藤さんと一緒に釣行した際に釣った魚です。
あの夜に、自分の中で何か一つ階段を上ったような気持ちになれたのを覚えています。
左がキヨさん 右が古山さんさて、そんなこんなで、いよいよ釣り開始です。
キヨさんの船を水に浮かべ、大野川から出船。船は海へと向かいます。
私の隣で波をかぶっているのは、江戸前のテヤンデェ釣り師であり、
海のゲームフィッシングの創始者の一人でもある古山輝男さんその人。
雑誌をやっていた頃の私はロッドを持って一緒に釣りをさせていただくことはなく、
もっぱらカメラ担当だったので、古山さんと一緒に釣りをさせていただくのは
今回が初めてです。
何かを学べればいいなと思いつつ、私もまた頭から波をかぶっていました(爆)
「風がきつすぎるわ。古山さんと西さん、どっちが風男?」
キヨさんがイジってきます(笑)
聞けば、古山さんが大分へ遊びに(釣りしに)来る時も、いつも風に悩まされるらしいです。
私も昨年は爆風に悩まされ撤収を余儀なくされたから、どちらも風男には違いないです。
風男が二人揃ったのだから、この日も当然の如く強風が吹いていて海に出られる状況
ではなく、川の中での釣りを余儀なくされました。
コノシロの群れに付いているシーバスを狙うのが今の時期の川スズキのパターンなの
でしょう、キヨさんが魚探でコノシロの群れを探しています。
「薄いな~」
「マバラやわ~」
キヨさんの口からは景気の良い言葉は出てきません。
どうやら、まとまった群れは見当たらず、かなり小規模の群れを底近くに時々みかける
程度らしいです。
それでも、ベイトがいないわけではないので、とにかく三人で投げ倒しました。
すると、私が投げていた9センチ程度のプラグを見て、古山さんが一言。
「おいおい、西さん、そんな舐めたルアーじゃぁ~、
デッケーのは釣れねぇぞ。ガハハ」見れば、古山さんのルアーは16センチのトップウォータープラグとか、ミノーープラグ、
ついでにロッドはバンブーロッドだし、ラインはナイロン。
なるほど、これでやるから釣って楽しいわけね。
納得の古山さんスタイルでした。
そして、バイトがあるのは古山さんばかり。
フックアップに至らなかったのは、風と波でできてしまうラインスラッグのせいだったのか、
伸びる特性を持つナイロンラインのせいだったのかは定かではないですが、
古山さんのでっかいルアーに下から突き上げるように襲いかかって反転するシーバスの
魚体を私も何回か目撃しました。
食うのが見えるのに乗らない・・
そのたびに
「おいおい、おめぇ、そりゃないだろ」と江戸弁で大分のシーバスに説教しようとする古山さんが、なかなかに面白かったです(笑)
清末さんに突然ヒットしたまさかの大物も楽しませてくれましたね(笑)
私はと言うと、
『心折れずに投げ続ける』
&
『釣れるまで帰らん』
を今回の釣行のテーマに掲げていましたので、ミノー、バイブレーション、トップなど、
あきらめずにいろいろ投げてみましたが、バイブレーションに何度か魚が触る程度で、
それがシーバスなのか、コノシロなのかもわからないままに初日のボートの部は
終わってしまいました。
清末さん、風波の荒い中での操船、大変だったでしょう。どうもありがとうございました。
結果は出なかったけど、快適に釣りができましたよ!
流石です!
その後、チーム・バホバホとチーム・チェイス、その他合同での焼肉パーティー。
古山さんの、ハゼ釣りの話、タナゴ釣りの話、イカ釣りの話、面白かったです。
タナゴ釣り大会の優勝匹数はいい時は
1,400匹以上だったけど、今では数百
匹だよというお話や、高校時代に勝手に
夏休みを延長して東京のどこかの島で
漁師の手伝いをしていて、7キロクラスの
アオリイカを釣ったけど、今じゃもういねぇな~
というお話など、
環境の話とも絡んでいて、改めて考えさせられる内容でもありました。
でも、ハゼ釣りに関してはしっかり道具まで持って来られていたので、シーバス釣りが
ハゼ釣りに変わってしまいそうで、実は私、かなり危機感を感じていました(汗)
どうしてもシーバスを釣りたかったもので(笑)
そんなこんなで、焼肉をほおばりながら初対面の方々も含め、いろんな方とお話をさせて
いただきました。
平松さん、中一の息子さんのウェーディングシーン、サマになっていましたよ。
先日は80UPを釣ったらしいし、末おそろしいですね。
親子で楽しく釣りを続けてくださいね。
ウチノムスコモソノウチ・・
また、昔雑誌の取材でお世話になった福岡の方にも偶然出会ったのですが、
覚えていなくてごめんなさい。
たしかご一緒させて頂いたのは15年ほど前ですよね。チガウ?
その頃の記憶は、実はあちこち抜けているんです(泣)
これに懲りずに、ぜひ福岡で一緒に釣りしましょう。
お友達でハンマーオーナーで春日在住の的場さんも、ぜひまた会いましょう。
そのほか、お話させて頂いた方もお話できなかった方も、またお会いしましょう。
どうぞよろしく。
そして、夜の部の釣り開始予定の午後9時を前に、痺れを切らしてテントの前で釣りを始めた
清末さんが70アップをゲットン&リリース。
さすがですけど、すぐ近くで1時間ほど粘っていた方の横に入っていきなり釣ってしまうのは
イカガナモンカと、ちょっとKY疑惑で盛り上がりましたねぇ(爆笑)
で、KY事件の被害者であるシンちゃんが水から上がってきたので、1年ぶりにお話。
去年の同じ時期に大分に遊びに来た時に、爆風の状況下で目の前で釣って見せてくれた
シンちゃんいわく、
「自分がオカッパリでは使うルアーは2種類しかないッスよ」
「信じられるルアーってだんだん限られてくるでしょ。
それだけ持って行けばいいかなって感じですね」
とのこと。
衝撃を受けました。かっちょいいですワ。
私なんてルアーを何十個も持って歩きますから、肩が凝ってたまらんです(爆)
で、シンちゃんがその時言ったルアーのうちの一つを、昔清末さんからもらって持っていたので、
今夜はそれも使ってみようとその時思ったのです。
これが後で効きました!
そして、いよいよ夜の部の開始です。
風がおさまらないのでボートではなく、オカッパリでシーバスを狙うことに。
状況を分析して、キヨさんが連れて行ってくれたのはベースキャンプから少し上流。
潮が引けば岸から30mほど立ちこんで良い釣りができるとのこと。
実際前夜のプラクティスでは清末さん自身が5本ほど上げているらしいので期待が持てます。
ポイントに到着すると、残念ながらその場所には先行者が数人いて、入水できる潮位になるのを
待っている様子。
それならばとそこから少しだけ上流のポイントへ。
思えば、この時、本命ポイントに先行者がいたからこそ上のポイントへ行けたわけです。
このことも私にとっては吉と出ました。
そしてそのポイントへ着いて準備をしながら、吉野さんにポイントの概要を教えてもらいました。
「突き出しているあのテトラなども流れが当たってよさそうですね」とヒントまでいただきました。
この一言も実に大きかったです。
ただ、吉野さんご自身は釣りをせずになぜか車で爆睡していましたけど(なぜに・・爆)
と言うわけで、車を止めた場所で皆が釣りを始める中、私はそこから50mほど上流の、
吉野さんが勧めてくれた場所へ入りました。
テトラから少しだけ沖合に流れの筋ができているのが見て取れます。
ポチポチと時折水面に広がる波紋は、ベイトフィッシュの存在を知らせてくれます。
まずはトップを数十投
・・・ 反応ナッシング
次にシャローミノーをば 数十投
・・・ 反応ナッシング
次にバイブレーションをば 数十投
・・・ 反応ナッシング
あれれ?やばいんでないの?ってな感じです。
ここで、シンちゃんが信頼してるルアーを自分も持っていたことを思い出し、
そいつにチェンジしました。
すると、その数投目でガツン!とヒット!
ヒットした瞬間にゴンゴンと下へ突っ込みましたが、数秒後、けっこう簡単によってきます。
・・・あれ?これって・・・
たしか去年もこいつが出迎えてくれたような・・・
と言うわけで、タッチーでした(爆)
タッチー&翼でも、フィッシュイーターがいるということは、ベイトがいることは確実です。
テンションアップでさらに投げ続けます。
10分後位に、
ゴン!とヒット!
ヒット直後に
バシャシャッ! とエラ洗い!
シーバスです。しっかし、足場が悪くてランディング体勢に入れません。
で、サイズ的にギリギリの判断でしたけど、ヨッコラショとぶり上げちゃいました(汗)
40センチ程度のセイゴでした。
それでも久しぶりの川スズキ、しかも大分のこの夜に出会えた価値は大きかったので、
キヨさんに写真撮ってもらいました(恥)
その後、さらにサイズアップを目指して投げ続けます。
私よりも10mほど上流では、古山さんがビッグベイトを投げています。
そのルアーにも、時折りバコッ!と出るのが見えますが、フッキングに至りません。
ルアーのサイズを落とせばフッキング率も高まりそうに思えるのですが、
きっと古山さんはあのビッグベイトを丸のみするサイズのスズキを狙っているはずですので、
余計な口出しはもちろん無用です(汗)
そうこうしているうちに、先ほどと同じ場所でまた来ました。
「ツン!」と来て次の瞬間
「ゴッツン!」と来るバイトです。
ヒット直後から
『ツゥィーーーーーン!』とドラグを鳴らし、沖へ向かってトルクフルに泳いで行きます。
エラ洗いをする様子もありません。
もしかして・・・ エイ?
もしかして・・・ チヌ?
もしかして・・・ コイのスレ?
悪い予想をしている間にも、
『チュイーン!』とドラグ音は鳴りやみません。
とにかく頭の向きを変えさせなきゃと思い、ロッドを真上に向けて走りを止めてみます。
すると、浮上してきました。
慌ててロッドティップを水面に突っ込み&ラインテンションを張ります。
次の瞬間
ドバドバドバ!ここで初めてエラ荒い・・・と言うか、見事なヘッドシェイク!
間違いなくシーバスです。
荒々しく頭を振るたびに、重量感が手元まで伝わってきます。
これは、なんとしても取りたい魚です!
⇒後篇へ続く